
①シータリー
舌を通してプラーナを吸い、以前のようにクンバカをして、両鼻から静かにパヴァナ(プラーナ)を吐く。
ハタ・プラディピカーより
概要
シータリーは「涼しい、冷たい」という意味です。また、「静寂、冷静、冷淡」などの意味もあります。
舌を通して息を吸うことで、身体の熱を取り涼しくしたり、心に静寂さや落ち着きを与えます。
古典テキストのハタ・プラディピカーに掲載されており、エイトクンバカ(8つの呼吸法)の1つです。
ゲーランダ・サンヒターにも掲載。インド品質向上委員会推奨。
テクニック
- 安定した姿勢で座ります
- 舌を丸めて唇の外に出します。
- 音を立てずゆっくりと口から息を吸います。

- 口を閉じて2~3秒保持してから鼻から温かい息を吐きます。
②シートカリー
シーという音を立て口で(吸い)、鼻で(吐く)。このヨーガの実習によって第2のカーマ・デーヴァ(愛の神)になる。
ハタ・プラディピカーより
概要
シートカリーは「シーという音を出す」という意味です。
シータリー同様、身体の熱を取り涼しくしたり、心に静寂さや落ち着きを与えます。
古典テキストのハタ・プラディピカーに掲載されており、エイトクンバカ(8つの呼吸法)の1つです。インド品質向上委員会推奨。
シータリーで舌を丸めることができない人はこのシートカリーを行って下さい。
テクニック
- 安定した姿勢で座ります。
- 上下の歯を合わせて、口を横に広げます。(※舌はリラックスさせて下さい。)
- 歯間から音を出しながら、口からゆっくりと息を吸います。

- 口を閉じて2~3秒保持してから、鼻から温かい息を吐きます。
①シータリーと②シートカリーの効果
- 腫瘍、脾臓肥大、熱病、胆汁異変、高血圧に良い
- 胃酸過多、消化不良、飢餓感、喉の渇きに良い
- 毒を中和し、中毒症状を緩和
- 月経過多、子宮筋腫、ホルモンバランスの乱れを整えます
- 競争心や心が不安定な時、感情や思考を鎮静化します
- ピッタ体質(粘液体質)を緩和します
教室風景
上記で「冬季は控える」と説明しましたが、季節に関わらず、太陽の呼吸法(スーリャベーダナ・プラーナヤーマ)やバストリカなどの熱を生じさせる呼吸法をした後はシータリーやシートカリーをして熱を冷まし、身体のバランスを取ります。
まとめ(一言)
以前、海外ドラマを観ていたら、白人夫婦に育てられた黒人の子が、生みの親を探すために、舌を丸めれるかどうかを、道行く黒人に尋ねる、というシーンがありました。
一説では、舌を丸めれるか、丸めれないかは、遺伝によるそうです。皆さんはどちらですか?
もしも遺伝だとしたら、舌を丸める練習をしてもできない可能性が高いので、早めに諦めてシートカリーをしてくださいね^^
